野末の宴
福耳の新酒五寸壜を手に入れて♪な気分で上諏訪駅に向かっていると、閉じた踏切に人だかりが。皆線路の同じ方向に電話や小型寫眞機を向けてゐる。これだけだとまあ大してめづらしくもない光景だけど、集まるヒトは、前掛けをしたお母さん、孫を抱っこしたおばあちゃん、小学校低学年の女の子。どう見てもご近所さんで、いわゆる鐡の方々とは凡そ違う。一体何が来るのか知ら、と近づくと、向こうから見たことのない焦げ茶色の車体がゆつくりと踏切に進入して来た。装甲を外したエヴァの頭みたいなデザインの、四両編成の不思議な車両が通り過ぎると、周りで歓声が湧いた。皆は踏切の向こうでニコンを構えていた一人の子供にお礼を言っているので、その子に話を聞いてみると、こまっちゃくれた小柄な小学生みたいなその彼が、どうやらこの情報の発信源らしい。
団体列車ですよ。一般には流れない情報なんです。あの車体がこの辺に来るのは、そう、五年ぶりくらいですね。
丁寧で流暢な話し方、実年齢は多分高校生。カメラバッグにニコンをしまうと、では私はこれで、とヒュッとその場から去っていった。
鐡には疎い〜正直どうでもいい〜私には、その価値を測りかねていたが、後になって合流した丸太先生によれば、めづらしいものではある様子。
今回は人といいモノといい、新しい出会いが多い。
by stonefree_01
| 2016-11-30 17:00
| Musketeers Photos